今が本当にタバコをやめたいと思っているタイミングなら
タバコは煙を吸ってニコチンを摂取する嗜好品です。そして、摂取したニコチンはひとときのやすらぎを我々に与えます。
私は元々、寝起きに1本、準備中に1本、トイレで1本、外出前に1本、出勤前に1本、仕事中の小休憩で2本、昼休憩に3本、退勤後に1本、帰宅後に1本、風呂後に1本、夕食後に2本、就寝前までに3本、くらい吸っていました。
大体1日に1箱ペースです。就寝前の一服が何より至福のときでした。これからの展望を考えながら、軽い黄昏た状態に入りながら、タバコの白い煙を眺めるのが何とも言えませんでした。
年齢的に健康に気を使わないといけない年齢になってきたとしたら、考えるのがタバコです。個人的にはタバコは体に悪いと言われているものの、そこまで自分は感じていませんでした。
どちらかというと、お金や時間の無駄遣いのような感覚があって、できれば何とかしたいと思っていました。しかし、「できれば」というところが問題で、「できれば」はいつまで経ってもやってきません。
自分が自然と禁煙できるような環境を作っていくことが禁煙成功の道のりです。まず、今はタバコをやめたいと思っているか自分に問いかけることからはじめましょう。
自分の場合がそうだったのですが、本当にやめたいと思えるタイミングでないと、やめることができないです。もし、今が本当にやめたいと思っているタイミングなら、これから書く方法が一つのヒントになれば幸いです。
タバコをやめることができたなら、月々のお小遣いに余裕ができたり、健康面の不安も減るので、今より楽しい毎日につながっていくかもしれません。
タバコをやめるのに効果的だった禁煙法
タバコをやめるのに効果的だった禁煙法は、タバコを吸う喜びを減らしつつ、タバコを吸うことを面倒に感じるような環境にするということでした。これは、面倒くさがりの自分には有効な手立てでした。
禁煙のときの敵はタバコを吸いたいという強烈な欲求です。この欲求が起こるとき、タバコを吸った喜びよりも、タバコを吸うまでの工程が面倒になるような環境を用意するということです。
自分の怠惰を活用するのです。毒を持って毒を制するような方法といえるでしょうか。前向きな方法論ではないです。どちらかというと後ろ向きな方法です。嫌なことを実行するためにさらに嫌なことを用意するのです。
具体的にはいくつかステップがあります。タバコを吸う時間が結構好きだったので、完全に禁煙ができるまでにはいくつかの段階が必要でした。その段階について書いてみます。
禁煙ができるまでにはいくつかの段階が必要
1.電子タバコにする
禁煙のために、紙巻たばこを卒業しておきます。大事なポイントです。とはいえ、紙巻たばこを愛しているとしたら、電子タバコでは物足りない面もありますが、iQOSだと慣れることができました。
私はニコチン10mg以上のタバコを吸っていましたが、iQOSの強めのフレーバーであれば問題なかったです。紙巻たばこに近い吸ったときの感覚があります。
まずは、電子タバコで問題ない状態になるようにします。紙巻きタバコのガツンと喉が痛くなる感覚を味わった記憶があると、しばらく物足りないものですが、ニコチンさえ摂取できればいいので慣れることを信じます。
私はiQOSを使用していましたが、メンソール派ではないのと紙巻きタバコの感覚に近いほうがよいという点はクリアできるものでした。今であれば、吸い心地などを考えた商品が出てきているので、吟味するのもいいでしょう。
ただ、禁煙を前提にしたときに、iQOSは当時ちょうどよい面がありました。それを、後ほど書きます。ひとまずは、電子タバコを試して自分に合ったものを見つけてください。iQOS、プルームテック、グロー・・・
紙巻きタバコから電子タバコに移行するメリットは、住まいで喫煙しても部屋がヤニで黄色くならないことです。壁紙が黄色くなると敷金は奪われますし、コード類もホコリと混じってベトベト、そこかしこが黄色く染まります。
紙巻きタバコは住まいからなくします。ライターなど電子タバコ以外のアイテムも捨てます。電子タバコだけでタバコ生活を送れるように環境を整えるのです。
2.引きこもり生活にする
外出しなくても、日々の生活ができるような仕組みをつくります。基本的に日用品や食料品の購入を通販や宅配、ネットスーパーで済まします。タバコを買う以外に外出する理由を無くすのです。
引きこもる仕組みを作って、時間を作ってやりたいことに当てる時間を増やしてください。ゲームでもいいですし、動画を見るでもいいです。筋トレでもいいです。楽しいことがよいです。
引きこもったことによって移動時間を好きなことに使う時間に変換していってください。わざわざ、外に買い物に行くことの不合理さを体で感じてください。外出は遊びに行くときだけにします。
ただしこれは、もともと、引きこもる特性があるタイプでないと厳しいかもしれません。日常的に外出しないとストレスが溜まるタイプだと、引きこもりをベースにするのは難しいかもしれません。
ただ、あくまで外出したいのは日々の雑務ではなくレジャーでしょう。日々の雑務はインターネットを活用して効率的するに越したことはありません。
タバコが買えるコンビニから絶妙に遠い場所に住んでいて、ある程度出かけるのが億劫な距離感があると引きこもり成功率が高いかもしれません。
マンションの1階がコンビニだったりすると、スウェットでも衝動で買いに行ってしまいます。
コンビニが絶妙に遠い場所というのは、いつでも出かけようと思えば出かけられるものの、動くとなると結構面倒くさいくらいの距離感です。私は徒歩15分くらいの場所でした。
遠すぎるといざというときに買いに行くのが面倒なので、ついストックしておこうとする癖が出てきます。予め買い込んでしまいます。
なので、いざとなったら買うことができるから・・・くらいの場所がよいと思います。
3.電子タバコが壊れるのを待つ
引きこもり生活を行う仕組みを作りつつ、タバコを毎日味わいます。しばらくは、喫煙者で日々を過ごします。電子タバコを吸う生活にも慣れることでしょう。
ちなみに、普通のタバコのままだとただただ喫煙者のまま日々を過ごすことでしょう。しかし、禁煙において電子タバコに移行した意義を感じられるのは、電子タバコが機械であるということです。
電子タバコはいつか壊れます。だいたい1~2年くらいでしょうか。壊れてきたときに、そのまま新品を買わないようにするのです。ストレスを解消しようとタバコを吸っているのにうまく吸えないことになってきます。
こうなると、ストレスが余計溜まるタバコを吸うという行動に対する衝動はどんどん減ってきます。それでも、何とかニコチンを摂取しようとするので、少しはニコチンを摂取することができているのでパッチ療法的に何とか耐えられます。
タバコを吸うことは許可します。新しい電子タバコ自体を買うことは認めません。もちろん紙巻たばこを買うことも禁止です。ただし、今ある電子タバコを吸うことだけは許可します。
そうして、自分が自然にタバコを吸わなくなるまで待ちます。タバコを吸うのがストレスな状態に持っていければ、不思議とタバコを吸うという行為を実行しなくなってきます。
タバコを吸うという行為を、吸う喜びを感じられない行為として、体験を上書きしていきます。そうすると、喜びが感じられない行為は人間不思議と実行しないようになるものです。
4・口さみしい代用品を用意する
今までタバコを吸っていた時間を埋める必要があります。一口チョコレートなどのホッとする嗜好品でタバコの代用をします。これまで間食をあまりせず、タバコだけを間食のような使い方をしている方なら有効です。
私はタバコを吸っていた小休憩の時間に、チョコレートを頬張るようにしました。空腹を抑えつつ、タバコ休憩のリズムが体に残っているので、それを実行するのです。
太る問題はここでは特に触れません。特に間食をしない人ならそのうち、チョコレートを頬張ることもやめることになるでしょう。
昼食や夕食をしっかり食べれば、小休憩時に必要なものはドリンクぐらいで、間食は不要になってくると思います。あくまで、タバコの口寂しさを紛らわすための間食ですので。
禁煙に効果的だった感情へのアプローチ
人間はポジティブな感情よりもネガティブな感情のほうが強いエネルギーを持つことが多いです。ここで言うポジティブは何かをする、ネガティブは何かをしない、という感情の働きです。
したいよりしたくない感情のほうが強く我々に働きかけてきます。
それは当然といえば当然で、何もしないのはエネルギーがいりませんが、動作を始めるには動き始めに大きなエネルギーが必要だからです。
一度動き出したら慣性で進めるのですが、何かをするのは疲れるのです。
タバコに関しては、吸いたいというポジティブな感情を、外出したくないというネガティブな感情で打ち消すことになります。
タバコが生活の一部として強固に結びついている人だとしたら、吸いたいというポジティブな感情が大きいので、それより大きなネガティブな感情を用いる必要があります。
タバコ自体が美味しくないという経験を積ませたり、普通に吸うにもコツが必要、というような吸う行為の中にストレスになるような出来事を散りばめた状態を作ります。
電子タバコのiQOSであれば、1~2年くらい経てば壊れてうまく吸えなくなってくる可能性があるので、うまく吸えない状態になってきたらチャンスです。
一服を楽しもうとしているのに、しっかり吸えない。こういった経験を積むことで、吸いたいというポジティブな気持ちを弱めていきます。
ただ我慢するだけだと、吸いたい気持ちが強烈なままで抑えるのが困難です。吸いたい気持ちを強烈にしないために、喫煙を禁止するのは避けたほうがいいかもしれません。
我慢を強いると、むしろ吸ったときの快楽が強まってしまい、余計いい思い出として記憶に残ってしまいます。タバコを良い記憶で置いていてはいけません。
無理やり我慢するようなことはしないのがよいので、吸いたいと思ったら、吸う動作はしたほうが良いです。ニコチンは摂取できるものの、おいしくない状態にするのです。
自分の特性に合った方法を見つけること
タバコをやめることは難しいです。仕事のストレスを紛らわすためだったり、トイレのお供だったり、思考作業をするタイミングだったり、コミュニケーションのツールだったり、生活に密着していればしているほど難しいです。
まず、やめたいとう思いを持つことが大事です。やめたいと思っていないと、やめられません。まず、自分が本当にやめたいと思っているか、問いかけたほうがいいです。
一時の感情だけでやめたいという状態になることは難しいでしょう。どちらかというと、金銭面、健康面、時間面、など具体的なデメリットを実感して、理性的にやめたいという気持ちを持ち続けることが大事です。
私の場合は、健康面に与える影響はあまり実感できていないこともあり、健康面での禁煙アプローチは微妙でした。どちらかというと、ストレスのほうが健康に与える影響が大きいと考えていましたので。
むしろ、金銭面が大きな要点でした。月額にして1万円くらいなのですが、積立NISAに資金を回したいタイミングだったので、良いきっかけとなりました。
金銭的なアプローチをするなら、金銭的に余裕がある状態にしてはいけません。貯金や投資などで、自由に使える金銭を減らし、タバコをやめることで得られる金額を大きいメリットと感じる状態にすることです。
禁煙成功のために、自分の性格や価値観なども見つめ直す機会になるかもしれません。
もし自分がフットワークが軽い人間だったら、車を走らせてすぐタバコを買いに行っていたことでしょう。あくまで、自分の特性に合った方法を見つけることが大事なのだとは思いました。