日当たりの悪い部屋、やはり大いなる太陽の光は必要だ

部屋の日当たりは良いですか?

Sunlight, Room
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突然ですが、あなたの部屋の日当たりは良いですか?窓の外を見上げれば太陽が見えますか?ためしに、部屋の窓を開けたときに、太陽の光が差し込むということでしたら、それは日当たりが良いといえるでしょう。

自分の住まいのように、外に立ち並ぶ建物のスキマから少し木漏れ日が差し込むくらいでしたら、それは日当たりが悪いといえるでしょう。建物が立ち並ぶ日陰にある物件なら、まったく日が差さないこともあるかもしれません。

自分、部屋から窓の外を見ても、太陽をお見かけする機会があまりなく、ここのところ会った記憶がないので、日当たりが悪い物件に住んでいるんだなぁ、と感慨のようなものを感じつつ日々を過ごしていましたが、今回の記事では日当たりが悪い部屋に住んで実感できた太陽の効果についてお伝えできれば、と思います。

太陽の光を積極的に取り入れる

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住まいに日当たりは必要不可欠です。当たり前のようなことで、ことさら改めて言うことでもないかもしれませんが、大いなる太陽の光は我々が健康的な毎日を過ごすうえで必要不可欠です。精神的に充実した日々を過ごすためにも、肉体的に負担が少ない日々を過ごすためにも。

日々の生活の中では、定期的に窓を開けて日光を取り入れましょう。窓を開けても差し込んでくる日の光がないと意味がないので、住む部屋を選ぶ場合には、日当たりを第一に考えるくらいで物件を決めるといいでしょう。その他の条件はそのあとでいいかもしれません。それほどまでに太陽の光には価値があります。

価値のある太陽の光。日々に太陽の光を取り入れるのは、特に難しいことではありません。家族や恋人や友達の誰かがやっているのを見たことがあるでしょう。朝、もしくは日中に、掃除中に、シャッ・・!とカーテンと窓を開け、網戸だけにして風を通しながら太陽光を取り入れるのです。どちらかというと換気目的が大きいかもしれませんが、このカーテンと窓を開ける行動が大事です。

自分自身にこれまでカーテンと窓を開ける習慣がなかったなら、これからはぜひとも習慣として取り入れましょう。日差しが強い時間帯の10時から14時がおすすめですが、習慣として取り入れられるタイミングならいつでも構いません。もちろん、太陽が出ている晴れた日です。すでにやっているなら問題ありません。そのまま習慣を継続しましょう。

そうやって、日常に太陽の光を積極的に取り入れる生活を続けたらどうなると思いますか?気持ちいい太陽の日差しを取り入れる生活を続けるんだから、いずれはきっと幸せを具現化したような日々が訪れるのかもしれません。ワクワクしますね。どうなるんでしょう。

答えは、「窓際のフローリングが色褪せるなど以外はなんにも変わらない」です。

・・・大丈夫です。全然これといったメリットも感じられない答えですが、ここでいう「フローリングが色褪せるなど以外はなんにも変わらない」はむしろ素晴らしいことです。問題なのは、太陽の日差しがないことで「フローリング以外のなにかが変わってしまう」ことです。

カビが生えてしまうこと

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フローリング以外のなにかが変わってしまうこと、それは部屋の中でカビが生えてしまうことです。自分の出来事を例にすると、日当たりの悪い部屋に住んでしばらく普通に過ごしていたのですが、日差しが入らないことによって住まいの変化を感じることになってしまいました。

太陽と疎遠になった生活をしていた夏のある日。流し台の下、布団カバーの裏、使っていないスリッパの裏、重なり合ったジャケット、少し前に装着したベルト、旅のときはいつも一緒だった肩掛けリュック、デスクのキャビネットに入れて最近触っていない電卓や筆記用具類、食器を置いている棚、玄関の扉、ベランダの窓・・・・・あらゆる所がカビていることに気づきました。

なんてことでしょう。カビまみれ部屋でしばらく過ごしていたなんて・・・

ショックでした。色々なアイテムがカビまみれになってしまったことはもちろんですが、この日当たりの悪い物件に住み始めてからは、掃除を定期的に行うようにしたところだったのです。仕事や趣味をやる時間が必要なので、そこまで掃除に時間を割くことはできないものの、定期的にワイパーをかけ、ホコリがたまらないようにしていましたし、たまの週末にはアルコールで拭き掃除をしていました。そのかいあって、日当たりの悪い自分の部屋はこれまでにない綺麗さ(自分比)を誇っていました。

それでも、カビは生えてしまいました。

日当たりの良い物件に住んでいたときと比べて

自分はこれまで、日当たりの悪い物件に住むまでは、割と日当たりの良い物件にしか住んでいたので、拭き掃除などごくたまにしかしたことがありませんが、3年や4年暮らしたところで目に見えてカビを感じられるほど生えることはありませんでした。フローリングに敷きっぱなしだった布団には生えたことがありましたが、あら・・カビ、くらいの感じです。

それが、定期的に掃除を行うようになったにもかかわらず、日当たりの悪い住居では、最近ジメジメするな・・と思っていたら、えっ・・・カビ?え、ここもこれも・・カービィ★という状況です。日当たりの良い住居に住んでいたときと比べてカビが生えたときの被害範囲が10倍増しくらいになった心持ちです。

日当たりの悪い物件では、換気をしても日差しがイマイチなため心持ちもカラッとしません。日差しが差し込まない日当たりの悪い物件というものは、障害物が多いということなので、それに伴い風通しも悪くなっています。日差しが差し込まないということは、間接的な理由ですが、湿度が高くなりやすい環境であると言えます。

ということは、空気が滞るので雨の後などの湿気が抜けていきにくく、湿気がたまりやすい環境となってしまいます。自分の部屋は場所にもよりますが、エアコン稼働で湿度計は50%~70%の間を動いていました。40%くらいが適正とされているので、これは割と高湿度な環境にいるということになります。

カビが生えてしまう要因は「湿度が高い」ことと「カビの胞子が付着している」なのですが、自分が暮らす部屋では、日差しが悪いことで除湿ができておらず、また、アルコール等を使用した殺菌清掃の頻度が足りなかったため、カビの少しばかりの繁栄を許してしまったのでしょう。

掃除と管理の難易度が上がってしまう

強いショックを受けた自分は掃除に力を入れることにしました。

カビの繁栄を許してからというもの、アルコール除菌での掃除頻度を毎週に増やして、カビの生える箇所を意識して重点的に掃除をするようにしました。棚などの扉は毎日開けて空気がこもらないようにしました。それからカビの発生を抑えることができていますので、湿度が高い環境ではアルコール除菌や換気の頻度が通常よりも高くいけないということなのでしょう。

掃除を頑張ることでひとまずのカビ対策はなんとかなりましたが、圧倒的に掃除と管理の難易度が上がってしまっています。日当たりが良い部屋に比べてカビが生えるのが早く、少しでも掃除を油断したら大変なことになります。そこまで掃除大好きではないので、定期的に気合を入れた掃除に使う時間が必要なことはなかなかのストレスです。

もう一つ問題、カビを餌とする虫の発生

そして、カビが生えるということは、もう一つ問題が発生します。カビを餌とする虫の発生です。チャタテムシというダニと勘違いされがちなクリーム色っぽい小さな虫がいるのですが、ゴキブリなど衛生害虫に比べるとさほど健康面に影響はないとのことですが、精神的にじわじわと追い詰めてくる不快害虫です。こいつが、ソファー、棚、皿の裏、扉、ゴミ箱の裏、などを闊歩することになります。

カビがある部屋にこの虫あり、といってもいいくらいです。チャタテムシがよく目につくようになったなら、部屋のどこかに餌となるカビのコロニーができてしまっている可能性が高いです。また、湿度環境が適切かどうかの指標とできる虫のため、目につくほどに発生しているとしたらジメッとしている部屋の証明にもなります。残念な証明です。

また、チャタテムシだけでなく、コナダニやその他ダニ等嬉しくない生物も連鎖的に発生してしまい、住まいで暮らす人の健康を脅かすことにもなってしまうので、快適で健康的な生活のためには、なんとしてもカビを防がなくてはならないのです。基本的に大人になってから、都会に慣れてくると虫などの耐性が少なくなっているのもありますし。

日当たりが良いことのメリット

通常であれば、そこまで気負わなくても、空気の入れ替えを定期的に行って、一般的な生活をしていたら、そこまでカビに悩まされることはないはずです。しかしながらそれは、日当たりが良い部屋だから享受できている平和であり、日当たりが悪い部屋ならば、同じように過ごすだけでは、すぐさまカビが生えてきてしまいます。窓を開ける意味があまりないのですから。

これは、日当たりが悪い部屋では、太陽が与えてくれるメリットを享受できていないということです。太陽が与えてくれるメリットをざっくり述べると、太陽が届ける赤外線は我々を暖かくしてくれますが、それ以外にも、特に衛生面において日光は我々の役に立ってくれています。美容の大敵となる紫外線。これが、衛生面においては我々の日常生活でかなり役立ってくれています。

日常生活に知らず知らず役立つ太陽の贈りもの、紫外線。昔から、虫干しなど太陽光(紫外線)を利用した害虫駆除は行われていました。紫外線は我々人間を含め生物を破壊する力を持ちます。

カビはどこにでも漂っている胞子がどこかに付着し、水分と栄養が満たされたら発芽して人間の目に見えるカビとなって発生します。カビの仲間であるキノコも同じように、太陽の光がサンサンと降り注ぐカラッとしたところに生えません。樹林の木漏れ日程度のジメッ・・としたところに生えます。

カビのメカニズムの詳細は割愛しますが、カビの発生を防ぐためには除湿と殺菌が重要な対策となります。太陽光が降り注ぐ状況というのは、この両方を自然と満たしてくれます。日当たりが良いということは、風通しもよい環境である、といえるので吹き抜ける風が除湿してくれます。日当たりが良いということは、紫外線が部屋の空気中に漂うカビの胞子を殺菌してくれます。

太陽光を取り入れることを意識するだけで、上記のメリットが手に入ります。除湿機などを買わなくても、エアコンと換気扇を常に稼働すれば、高温多湿のこの日本でもカビとは無縁の生活ができる可能性が上がることでしょう。

太陽の光が差し込む明るい部屋は単純に気持ちがいい

何より、昼なら太陽の光が差し込む明るい部屋は単純に気持ちがいいものです。適度な紫外線は、ビタミンDの生成を助けたり、幸せホルモンのセロトニン生成を助けたりします。太陽の持つ力は我々に色々な加護を与えてくれているのです。太陽を適度に浴びている方が、健康的で明るい気持ちになるのもこれらの効能からです。

ならば、せっかく日当たりがいい部屋なら、カーテンを閉じきって恩恵を受けないことはもったいないことこの上ないことです。フローリングは色褪せることを覚悟する必要がありますが、通常の生活の範疇です。

日当たりが悪い部屋はどうすればいいのか

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日当たりが悪いことが、ただのカーテンの閉鎖によるものならば、カーテンを開けることが解決法なのですが、問題は自分を含め日当たりが悪い部屋に住んでいる住民です。

すでに日当たりの悪い部屋にいる場合、近々引っ越しができる状況ならいいですが、引っ越し代金もかかるため、そう簡単にホイホイと引っ越すことはできないし何より日当たりの悪い部屋に引っ越したばかりだとしたら、引っ越しは選択しづらいと思います。

部屋を選ぶ理由として、アクセス良好な立地を重視したい、防音性を重視したい、というような何よりも満たしたい目的がある場合は、日当たりの悪い物件を選ぶことになるかもしれません。もちろん、日当たりもできるならほしい条件だけど、そこまで予算を割けないということもあるでしょう。

お金が許すなら、日当たりよくて、駅が近くて、スーパーやコンビニが近くて、デリバリー配達エリアで、病院やジムが近くて、ヘアサロンも近くて、宅配ボックスもあって、駐輪場、駐車場が整っていてかつ出入りがしやすくて、ペットも飼えて、築浅で、防音性が高くて、3階以上で、バス・トイレ別で、キッチンは広くて、リビングも10帖はあって、鳩や烏などの鳥が来なくて、近隣住民のモラルもよくて、オートロックで、などと思いのままに住まいを選ぶと、お見積り3倍以上の法則に出会います。

ある程度現実的な家賃に抑えようとすると、どうしても日当たりが犠牲になってしまうこともあるでしょう。もしくは、それまでは日当たりが良かったのに近隣に建物が立って日当たりが悪くなってしまうこともあるかもしれません。

自分のように、換気扇をつけっぱなしにしておけば、さほど意識して換気や掃除をせずとも問題なかった過去を体験していた人は、湿気の脅威を実感することなく日当たりを捨てることを選ぶかもしれません。(そのときは、住んでいる階層が9階だったので、もともと湿気が溜まりにくいというアドバンテージ条件がありましたが。)

窓を開けたくないこともあるかも

いや、そもそも、どうしても窓を開けたくないこともあるかもしれません。住む地域の空気が汚染されていたり、粉塵が舞っていたり、花粉症のため花粉が入ってくることは避けたかったり、自分はどちらかというと太陽より月だよね・・・と斜に構える時期だったり、几帳面な自分の生活が気恥ずかしかったり、単純に面倒だったり、慌ただしい毎日にそれどころではなかったり、外界との接触を断って引きこもりたかったり、明るい部屋より暗い部屋のほうが作業が捗るタイプだったり、せっかく日光を取り込める環境にありがならも、窓を開けない理由があるかもしれません。

わかります。しかしながら、住まいの管理面負荷を考えると基本的に選択肢はありません。窓を開けるのです。閉め切った扉は光を遮り暗闇を作り、季節を運ぶ風を遮り、空気は淀み停滞し、気持ちを陰鬱とさせ、マイルームにカビやらなにやら魔物を召喚してしまいます。

でも、どうしても窓は開けられないし、窓を開けたところで日当たりの悪い部屋に入ってくるのは湿った空気だけ。そういった場合は、引っ越し以外にも対策はあるようです。

太陽の持つ力、紫外線を

代替案で対策するとしたら、必要なのは太陽の持つ力のうち、紫外線です。紫外線には、UV-A、UV-B、UV-Cとあり、ABCと段階的に細胞を破壊する有害度が増えていきます。その細胞を破壊する力を利用した殺菌力が有効なのはUV-B、UV-Cです。普段我々の日焼けやお布団の殺菌に役立っているのはUV-Bです。

UV-Cはオゾン層に吸収されるので普段実感することはほぼないですが、殺菌力はUV-Bよりも強い危険な光です。それを、科学的に発生させるアイテムがあります。殺菌灯というものです。紫外線ライトともいいます。胡散臭い商品もゴロゴロしていますが、Panasonicや東芝、NEC等の蛍光灯をまずはチョイスするところからでしょうか。

中国?製のアイテムならちらほら目にしますが、本当にちゃんと紫外線が出ているかというところから疑わないといけないですが、気にならない方はそれでもいいかもしれません。それほど、日本製があまり売っていない。企業向けの設備だったり水槽用だったりと、個人住宅用としての使いみちはあまり想定されていないアイテムです。

カビや微生物、ウイルスを撲滅してくれる殺菌灯ですが、もちろん人間も浴びてはいけませんし見てもいけません。普段よりヤバい太陽の光がそこにあるという感覚でいたらいいでしょう。気軽に使えないのが難点で、あと価値に気づきにくいアイテムなので一般需要があまりないのでしょうかね。

そのような、気軽に取り扱いにくいアイテムを仕入れて設備化する必要があります。太陽光の代わりに。しっかりと設備化できれば、常に太陽光よりも強力な光を取り込んでいるようなことになるので、日当たりが悪いことのデメリットをさほど感じないことになるかもしれません。

とはいえ、ちゃんとした機能があることを期待するなら、初期投資で10,000円~は必要です。設置箇所は、カビが生えた実績があるベッド下、シンク下、靴箱、など。

なお、この殺菌灯は一度点灯すると危険です。もちろん、そこに人間はいてはいけないので、タイマーなども合わせて購入が必要です。基本的な使い方は、タイマーで動作させて、その間別の部屋でできることをする、外出する、といった使い方になるかと思います。大体照射時間の目安は30分~1時間くらいでしょうか。

まとめ

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今回の記事についてまとめます。太陽の影響は大きいですね。日焼けのデメリットしかあまり意識しないですが、カビ対策や掃除となるとありがたい存在ですね。

日当たりが良い部屋なら窓を開ける習慣をつくることが大事です。定期的に窓を開けている人はその習慣を続けましょう。窓を開けて日光や風を部屋に入れることは、思っているよりメリットを得られています。カビを防ぐための対策の1手を自然と打つことになります。

日当たりが悪い部屋なら紫外線ライトを導入します。コストはだいたい10,000円くらいからです。湿度が溜まりやすく、掃除をしなければカビが繁栄しやすそうなところを優先的に設置します。タイマーで照射する部屋にはいないようにします。小さいヤバめの太陽が室内にあるようなものなので。

今が部屋探しの最中なら、今一度、日当たりについては再考しましょう。日当たりを捨てようとしているなら特にです。少しの家賃の違いなら、全然もとが取れることでしょう。階層も高ければ高いほどいいです。それだけ、太陽に近くなるのですから。日当たりの優先順位は思っているよりも高く設定していいかもしれません。

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