時間不足ミーティング。会話の足場づくりだけで本筋を話せない問題が3回続くなら。

課題解決のためのミーティング

課題を解決するためのミーティングは、個々人が困りごとや対策案を持ち寄り、具体的な議論を深める場であることが望ましいです。

ミーティングの時間を有効に活用するためには、事前準備が重要です。準備が整っていないと、ただの情報共有に終始し、課題の解決には至りません。時間を確保し、建設的な議論を行うための環境を整えることが求められます。

濃密に話そうとすると1時間はあっという間に過ぎます。一方で、上長がすべてを決めたり、考えが透けて忖度が必要になるような場面では、そもそもミーティングの時間は不要でしょう。また、ただの報告会は今回のケースから省くこととします。

実際に会社のミーティングでの不満

現実のミーティングにおいて、以下のような不満がよく聞かれます。

  • 具体的にどうするかを話し合いたいが、その段階までいけない。
  • 定義づけや背景説明に時間を取られ、準備時間にしかならない。
  • 誰もが話しやすい雰囲気が醸成されていない。
  • 準備が必要なにもかかわらず、開催が不定期であり、何を話すのか不明確。
  • 突然話を振られるため、突発的な会話になり、感情を刺激しやすい。
  • 管理職やメンバーが準備不足のため、ぶっつけ本番でのMTG。
  • 会議中の時間配分が悪く、重要な議題が深まらない。
  • 部下が求めていない上長の会話が続き、迎合するような不自然な雰囲気が生まれる。
  • 先入観による悪意や言葉尻を捉えることに重点を置いた議論。
  • 「そんなことはない」「考えすぎ」「気にしすぎ」と片付けられる。
  • 気にしてしまう背景があるのにもかかわらず、「気にした者負け」になる。

このような問題が頻発する原因は、ミーティングの目的が曖昧であること、運営側の準備不足、そして参加者が自由に発言できる雰囲気が醸成されていないこと、日頃のコミュニケーションのすれ違いなどの失敗にあります。

会議の効率を高めるためには、単なる情報共有ではなく、具体的な課題解決のための場として機能させることが必要です。ただ、実際にやるとなると普通に難しいとは思います。

基本的に上長やリーダーだけが考えて、部下は考えている体で上長やリーダーの意見にうんうんと言っておくことが通常運転です。どちらかといえば、エキストラの仕事の延長かもしれません。

同じ不満が3回続く場合

なお、会議に参加して同じような不満が3回以上続く場合、以下のことを疑うべきです。

  • 仕組みや会議外の行動に根本的な課題がある。
  • 自分自身の問題点を分析するタイミングかもしれない。
  • ミーティング自体の設計に問題がある。

また、単なる個人の不満ではなく、組織全体の問題として捉えるべき状況があるかもしれません。同じ問題が繰り返される場合、それは単なる偶然ではなく、システムや文化に根ざした課題が存在している可能性が高いのです。

時間が足りないミーティングへの消極的対策

多くの人がとる一般的な解決策は、「黙ること」です。

一般的に無難な手法として書きのような対応です。

  • 環境の転換が現実的に難しい場合は、何も考えないようにする。
  • 波風が立ちそうな提案は一切しない。空気のような存在を目指す。

しかしながら、どのようなときも「大丈夫です。問題ありません。」としか言わない。問題があるのに何も言えない状況が続くと、チームとしてよい状態で機能しているとは言えません。 このような消極的な状況が続くと、組織全体の活力が失われ、メンバーのモチベーションが低下するだけでなく、業務の効率も著しく落ちてしまいます。適材適所は発揮できないでしょう。 話したところで業務の時間を無駄に取られて、結局解決せず。という経験をしてきているからこその無駄な行動の回避かもしれませんね。ある程度の無駄な時間を捧げることは当たり前のこととして仕事をする形です。

時間が足りないミーティングへの積極的対策

とはいえ、課題感を持っている人にとっては、話さないこと自体がフラストレーションとなります。また、モチベーションが地面に着地しそうな状況でも発言のチャンスがあるなら、営業をしに来たつもりで取り組むと今後につながるかもしれません。

  • 5分や3分で伝えられるよう情報伝達の区切りを心がける。
  • 必ず1テーマに対してこの形式を守る。
  • 自分の優先順位を準備しておく。
  • 他の人のふるまいを気にしない(ストレスの元になるため)。

情報伝達の構成・区切り

さて、いざ実際に会話する機会が設けられ、数少ない発言のタイミングでは下記のことを意識して、しっかりと準備しておきます。これは仕事中にできればよいのですが、どうしても業務が変に重なって準備ができないときもあるかもしれません。

それでも、移動中などでも自分に深く問いかけて「何をしたいか」を明確にして一言で準備しておきます。あらかじめカンペを前もって準備しておくのもよいですが、いざミーティングの時に気分を整えておかないと、思うように話せないので準備はやはり直前に必要です。

直前にボーッとしていると、頭が働いてくるのが、ミーティング後になってしまたり、場をかき回す発言の人に振り回されてしまったりするので準備は大事です。 なお、発言の構成は下記の構造にします。

  1. 「何をしてほしいか・可能不可能」(3分)
    • 要望を一言で言い切る。
  2. 「何が変わるか・判断材料」(3分)
    • 問題点・困りごとをピックアップ。
  3. 「なぜそう思うか・根拠」(5分~)
    • 論理的な背景を説明。

時間がない場合は一つ目を話して、残りはチャットでもなんでも延長戦にします。次の会議の議題にできるかもしれません。もちろん、何の良い反応もなく終わってしまうこともあるかもしれませんが、自分のスキルアップとして訓練しておいて損はありません。

さいごに

積極的対策を講じても改善しない場合、以下の選択肢を検討すべきです。

  • 給与や待遇を考慮して「思考停止してやり過ごす」。
  • あきらめられないなら、部署異動・転職・起業・副業・趣味に全振りする

どこまで受け入れられるのかを見極めたうえで、自分の行動を決めるしかありません。状況を改善する努力をしたうえで、変わらないと判断した場合は、新しい道を模索することも一つの選択肢です。

ミーティングは、単なる義務ではなく、組織の成長のための重要な手段であるべきです。そのためには、構造の見直し、準備の徹底、会議の前の根回しをはじめとして信頼関係の構築が不可欠です。 ただ、自分にとって会議の成否というものは、会議外の時間がほとんどを占めることもあったりするので、料理と同じで下ごしらえに力を入れないといけないところもあります。これはまた別途記事を書きたいと思います。

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