住まいでのアリとの戦い。それは女王アリを倒せるかどうかだ。

Battle

戦いを制するには

唐突ですが、戦いにおいて勝利を収めるためには、敵の完全な殲滅が求められることが多いです。しかし、それは容易ではなく、大きな労力と戦略が必要とされるものです。

古来から続く戦の歴史が示すように、戦況を一気に好転させ、勝利を決定づける効果が多い戦術としては、敵の主力や大将を討つことにあります。

指導者や指揮官を打ち倒すことができれば、たとえ残存する敵がいたとしても、士気は崩れ、戦線が乱れ、敵の全体的な力は大きく損なわれることになるからです。

これは、人間でなくとも社会的な基盤をもつアリでも同じです。アリの場合の大将は「女王アリ」ということになります。女王アリを倒さないと、兵隊はいくらでも生まれて来てしまいます。

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アリとの戦いを制したアイテム

私はとある物件に住んでいたときに、住まいに生息するアリと戦うことになったことがあります。そのときは、「アリメツ」という商品を使い、女王アリを仕留め、巣を殲滅することとなりました。

「アリメツ」という商品はレビューでもなかなかの高評価。効果は抜群。ただし、使い方に工夫は必要だったという結論です。

今回は、私の住まいでのアリとの戦いを思い出しながら、一筋縄ではいかないアリとの戦いの情報提供の一つとして対策イメージの補助となれば幸いです。私も戦いの際は、色々情報を集めてアリメツの使い方を考えていましたので。

引っ越しをした物件にアリがいた

ある日、引っ越をしました。内覧をし、なかなかの条件と思って決めた物件に引っ越しをしました。山が近い自然を感じる景観が、なかなかたそがれるにはよい風景なのもあり、その物件に決めました。

そして、慌ただしい日常のなか、引っ越してすぐ何気なくフローリングに目をやると、部屋の隅に何匹かのアリがいました。「アリがいるねぇ・・。」山が近い物件だしアリくらいいるだろうと、あまり気にしませんでした。

子供のころはアリともよく遊んだりしていたので、比較的苦手意識の少ない虫だったのもあります。

結構な量のアリがいた

新たな住まいに住み始めて数か月。

しばらくすると、ちょくちょく数匹のアリを見かけるようになりました。少し気にはなったものの、以前住んでいた物件で出会ったチャタテムシとかに比べると、そこまで気にするほどではないか?と思っていました。山近いですし。

チャタテムシがいた頃はカビが発生したりしていたからです。そのトラウマを教訓に、不具合を避けられるよう日当たりがよい場所を選び、定期的にこまめに掃除をしていたのです。

特に気にせずしばらく生活を続けていました。

Hamburger

ハンバーガーを置いてたら

ある日、市販のハンバーガーをキッチンにある冷蔵庫の上に何気なしに置いていました。1日くらいでしょうか。翌日の朝ごはんにするつもりで、パサつかないようにと冷蔵庫には入れず置いていたと思います。

すると、翌日の朝はハンバーガーにアリが沢山群がっていました。写真が残っていないのが残念ですが、「ヒィッ」となりました。数匹だと気になりませんが、大量のアリとなるととても気持ち悪かったです。

また、屋外で見かけるときはさほど気にならなくても、屋内で見ると気になるものです。私は悪名高いゴキブリに対しても、外で見かけても「ヒッ」くらいですが、住まいだと「ヒィィィィ・・」となってしまいます。

不快度は同じ虫だったとしても屋内で出会うほうが高いです。

ケチャップや甘酸っぱいソースがアリのセンサーを刺激したのでしょうか。これまで、さほど気にしなくてよかったアリを気にする出来事になりました。ハンバーガーは残念ながら食べることはできなかったです。

ハンバーガーごとアリを潰し、捨てることになりました。

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アリ駆除を決意する

これまで私は、アリに対しては比較的好意的でした。「ヒアリ」など人間に直接危害を加える可能性の高いものでなければ、そこまで駆除しようとは思っていませんでした。

しかし、自分のテリトリー(住まい)に大量のアリがいる。気軽に食べ物を置けない。これは、いけないと思いました。そうして、駆除をすることを決めました。できるだけ楽な方法で…!

アリを駆除するにあたって、ひとまず調べてみました。すると、やはり王道は毒餌「アリの巣コ●リ」。聞いたことがある商品名でした。そこで、「アリの巣コ●リ」に似た商品を購入。

とりあえず、アリとの出会いの場所であるキッチンに設置しました。アリがいなくなることを期待して・・。

Queen

アリとの同居

新たな住まいに住み始めてさらに数か月。期待はみごとに裏切られていました。

家族+多数のアリによる同居生活。気温が高い日や雨の日のジメジメした日、そいつらは住まいを闊歩していました。一匹一匹仕留めてもきりがありません。しばらくすれば、すぐ復活してきます。

「アリの巣コ●リ」に似た毒餌は我が家のアリにはまったくといっていいほど効果がなく、夜トイレに起きたタイミングで何気なくキッチンのシンクを見たらウロウロと動き回っっていたり、洗面台で手を洗ったりするときによく周囲を見てみると壁や洗面台をウロウロしたり。

気軽に食べ物をそこら辺に置けない状況が続いていました。あと、なにより「いるかも・・」と思って目を凝らしたときに「いる・・!」というのはなかなかに精神衛生上悪いものがありました。

おかしい、レビューで効果があると見ていたのに。「所詮現実はこんなものか。」そう思って、心がくじけそうになりました。「いい物件だと思ったのに、また変なところを選んでしまった・・引っ越すか。」

私は、引っ越すことを視野に入れ始めました。

しかし、「以前の住まいでも虫との闘いは乗り越えてきたではないか。」と再び闘うことを決意しました。過去の経験が、そして、単純に引っ越しの費用を捻出できないことが、私を奮い立たせました。

分析

失敗を分析する

奮い立った私は、失敗の原因を考えることにしました。

以前、ゴキブリ用の毒餌を設置したことがあったものの、私は毒餌の使い方がどうも難しく感じていました。食べているかどうかがわからず、また、効いているかどうかが分かりにくいという点です。

以前の私ならここで毒餌を使った駆除はあきらめていたことでしょう。毒餌ではなく数万支払って業者に頼むことが手っ取り早いと結論付けていたはずです。

しかし、私もずいぶん色々な経験をしてきたものです。ここで、毒餌の使い方を会得しておくチャンスと考えました。

何より考えることを放棄して逃げたことになるのは知恵がつかない、業者に依頼するのは、もう少し考えてからでも遅くはないと、そして、単純に業者の費用を捻出できないことが、私を再び考えさせました。

再び考えてみたときに、駆除が失敗した毒餌を眺めてみると、さほど質量に変化はなさそうで、そもそも、食べていないのでは?ということを思うようになりました。

食べていないということは、設置する場所が悪いか、エサが悪いということ。

設置する場所は、アリが出没しているエリアにいくつか配置していたので、すべてがヒットしないということはないのではないか。とすると、エサが悪いのかもしれない。そう考えました。

エサが悪いとしたら、どういった餌ならよいのか?

Detective

敵を知る

「彼を知り己を知れば百戦殆からず。」かの有名な孫子の兵法書の一節。敵に打ち勝とうとするならば、敵を詳しく知らなければなりません。そこで、敵となるアリについて今一度考えてみます。

よくよく思い出してみました。そういえば、今までも開封済みのお菓子なども冷蔵庫の上に置いたりしていたりしましたが、特にアリが寄ってきたことはなかったことを思い出しました。

たまたま、ハンバーガーを置いたときにあの惨事を引き起こしたのです。ということは、お菓子とハンバーガーの違いは・・「湿り気」なのでは?と気づけました。

そして、再びアリと出会ったときには、アリの観察を行っていきました。どういったフォルムをしているか、大きさはどうか、色はどうか、行動する時間帯はどうか、気温はどうか…

そして、現代文明のインターネットを活用し、自分の住まいに出没しているアリは何なのかを特定していきます。「アリ 家」「アリ 種類」だったり、サジェストワードで調べていけばアリの情報は出てきます。

自分の住まいに出てきているアリとインターネットで調べた情報を照らし合わせて、私はアリの種類を特定しました。茶色くて小さい住まいの同居アリは「イエヒメアリ」であると。

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アリ対策兵器

正直なところ、アリの種類は正しいかどうかは自信がないですが、おそらく特徴的には「イエヒメアリ」別名「ファラオ・アント」だということにしました。迷惑害虫とのこと。

寒さに弱いこのアリは、家の中のあらゆる隙間に巣を作り、強い繁殖力で女王もポンポン現れ、広範囲に巣を作ることで、非常に駆除が困難になってくるそうな。なんと迷惑なことでしょう。

ほかにも調べてみると、そもそもアリ自体雑食性ではあるものの、個体差のようなもので巣によって好みが違うそうです。私の住まいで出会った種類は、乾燥した形のあるものはあまり好まず、湿り気のある甘いものを好んでいると思えました。

ひょっとしたら、黒い色のアリなら、別の住まいにいるアリなら、以前設置した毒餌は効いていたかもしれません。しかし、我が家の「イエヒメアリ」には刺さらなかった様子。

早くしないと、繁殖力の強いこのアリに我が家を蹂躙されてしまう・・。賃貸ではあるものの・・!

私は恐れました。引っ越しをしないといけないことを。場合によっては業者に依頼しないといけないことを。何かしら我が家財政へのダメージを・・!

湿り気のある餌・・イメージ的には蜜のようなとろみのある餌・・それなら刺さるかもしれない。ハンバーガー事件をヒントにケチャップに毒を混ぜたものを置けばよいかもしれない。でも面倒くさい・・。などと考えつつ、探したらありました。ちょうどよさそうなアイテムが。

それは、「アリメツ」という商品です。アリの駆除に使われる液体状の駆除剤で、とろみのあるシロップタイプの毒餌です。レビューを見ていけば、なかなかの効果であることがわかります。

主成分は「ホウ酸(ホウ酸ナトリウム)」で、昆虫の体内に取り込まれると脱水作用を起こし、駆除効果を発揮します。アリが液体を巣に持ち帰り、巣全体の個体に影響を及ぼす「巣ごと駆除」を目指します。

というしに、そうしないと駆除できないからでしょう。殺虫剤を吹きかける形だと逃げられてしまい、いつまでたっても敵を殲滅できません。

基本的な使い方は、付属の容器にアリメツを注ぎ、アリの通り道や巣の近くに置きます。巣に巣穴が見える場合には、直接その近くに設置するのも効果的です。また、アリメツは屋外でも使えるため、庭やベランダのアリ駆除にも向いていそうです。

アリ対策の実践

しかし、こういった類のアイテムというものは、使い方には自分の住まいにとって面倒でないかつ効果的な方法というのを模索しなければいけないものです。

まずは、説明通りに付属のプレートにアリメツをたらし、冷蔵庫の近くやシンクに置いてみます。これは、今までに出没が確認できた場所です。わくわくします。

すると、どうでしょう。

私は驚愕しました。

「何もいない・・だと・・?」

期待は見事に裏切られ、設置したアリメツはただただ固まり、水あめのようになっていました。

レビューでは喜びの声が多かったのに・・所詮ヨソはヨソ、ウチはウチ、ということだったのか・・この結果に私は落胆しました。そして、同時に焦りを感じました。このままでは、アリに住まいを蹂躙されてしまう・・!

Challenge

失敗からの再挑戦

またも毒餌は失敗かと思われました。しかし、私は諦めません。諦めたらそこで高額費用発生または不快な日々の確定です。おいそれと戦いから逃げるわけにはいきません。

なぜ、「アリメツ」は効果がなかったのか?少し戻って考えます。

食べていないということは、設置する場所が悪いか、エサが悪いということ。

エサは変えました。とすると、実は悪いのは設置する場所・・か?と設置場所について、情報を集めながら考えてみました。考えられるのは「餌に気づいていない」「餌にたどり着けない」という可能性です。

この2つの可能性をつぶすことにしました。調べ物は続きます。そして、なんとなく見えてきました。

どうやら、「餌にたどり着けない」理由としては「段差」が原因ということがわかってきました。あれだけ断崖絶壁を縦横無尽に歩き回っているのに段差が苦手な可能性。よくわからない生態ですが、とにかく段差はなくす必要がありそうです。

対応としては、付属のプレートを使わずに下記の対応が必要そうです。

①限りなく薄っぺらい板を用意して垂らす

②直接地面に垂らす

①は丁度よさそうなものを用意するのが面倒なので②でいきたいと思いました。しかし、アリメツの性質上、時間がたてば水あめのようになって、除去が少し面倒ですし、仮に効果があったとき、いつまでもアリが寄ってくる状態になるのは避けたいところです。

そこで、水を流せばすぐ流せるシンクや洗面台のハンドソープなどを置く場所に垂らすことにしました。

そして、「餌に気づいていない」という状況を避けるため、アリたちが出没したタイミングで、アリの近にアリメツのシロップを垂らしてみました。これなら、気づいてくれるでしょう。

しかし、気づいてはいそうなものの、しばらくは反応はありません。

ずーっと眺めているのもしんどかったので、しばらく放置しておくことにしました。

入れ食い状態

さて、しばらくして、その後アリメツはどうなったか・・

なんと、アリが群がっていました。せわしなく巣に蓄えた餌を持って帰っている様子。衛生的な面や水垢などに気になる点はあるかもしれませんが、時間帯を見計らってトライしていたので、食事の際はアルコールでしっかり除菌…!

ある程度のリスクは許容しないと、倒せるものも倒せないものです。

Battle

その後しばらくして

アリメツへの食いつきを見てからしばらくして、随分アリを見かけることが減りました。それでも、まだチラホラと少しのアリが出てきていましたので、引き続きアリメツを投下しました。しかし…

賢い個体しか残っていないのか、何かしらの注意がアリたちに周知されたからか、以前ほどの食いつきがなく、なかなかアリメツに食いつきません。

これは、殲滅するにはなんと手強いことか…。私は頭を少しだけ抱えました。なお、トイレは考え事をするのにうってつけの空間のため、ついついアリとのこれからの戦いについて思考していました。

そんなある日、いつものようにトイレで考え事をしていると、床の隅のほうで黒っぽいものがモゾモゾしているのを発見しました。何だろうと、目を凝らしてみると、どうやらアリのようです。それもなかなか大きめのサイズの。

討伐。

力の限りティッシュで握りしめました。小さいアリは茶色っぽかったものの、このアリは割と黒っぽい感じでした。違うような気もするが、これはもしや女王アリなのでは・・。

女王アリらしきものは出現したときにはヨロヨロとしていたので、毒にやられて引っ越しをしている最中だったのかもしれません。このアリを倒したら、パッタリと小さな茶色いアリは出てこなくなりました。

ちなみに、この大きなアリ。我が家ではトイレ、洗面台、キッチンにて合計3回目撃しました。そして、目撃して仕留めてから、目撃した場所のエリアでは小さなアリを見かけなくなりました。

3つの国を滅ぼすことになりました。

今思えばどれも水場。おそらく、その近くのどこか隙間に巣を作っていたのでしょう。やはり拠点を作るには水が近いほうが何かと便利ですしね。

Battle

戦いを終えて

最初にアリを見かけてから、かれこれ1年くらい格闘していたでしょうか。1匹2匹だと気にならない虫でも、大量にいるとやはり不快なものです。

毒餌に食らいついてもらうのに、工夫も少し必要だったりしたので、繁殖力の強い虫の駆除は大変なんだなと改めて確認しました。また、アリの賢さのようなものを感じた期間でした。

アリの好みによっては別の餌が効果的だったかもしれません。アリも軍団によってはそれぞれ個性があって一筋縄ではいかないときも

「アリメツ」という商品があってよかったです。また、必要な折があれば使いたいと思います。その時がないことに越したことはないですが。それでは。

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