相手の要望を優先して態度が悪くなるくらいなら、自分の要望を優先する代わりに人当たりをよくする訓練をしよう。

自分の要望を抑圧、我慢していることはないでしょうか。

日々の生活の中で、自分の要望を抑えたり、我慢することが当たり前になっていないでしょうか。仕事でもプライベートでも、「こうしたい」「こうするべきだ」という思いを飲み込み、周囲に合わせることが習慣になっていると、気づかぬうちに心の中で大きなストレスを抱えることになります。

抑圧された感情は、無意識のうちに他人への要求として表れやすくなります。「私はこれだけ我慢しているのだから、あなたも我慢すべきだ」といった思考に繋がり、知らず知らずのうちに相手に対して厳しい視点を持つようになります。

「〇〇すべき」という考え方が生む問題

意識的に「〇〇すべき」と考えないようにしようと試みることはできます。しかし、表面的な言い換えをしたところで、根本の心理が変わらなければ意味がありません。「〇〇すべき」と言わずに「〇〇したほうがいい」と言い換えても、内心ではやはり「べき」と感じているなら、それは変わらないのです。

このような考え方が定着すると、他人に対しても「こうするべきだ」と押し付けがちになります。そして、相手がそれに従わないと、不満や苛立ちを感じることになり、結果的に人間関係のストレスが増してしまいます。

自然にできることと、無理してやることの違い

人は自分がやりたいこと、自然にできることに対してはストレスを感じません。しかし、したくないことを無理に頑張ってしまうと、その反動がどこかで出てしまいます。

たとえば、嫌な仕事を無理に引き受け続けると、いずれどこかで爆発してしまうか、もしくは他の場面で不満をぶつけてしまうことがあるでしょう。このような状況が続くと、最終的には自分自身をコントロールすることが難しくなり、精神的な負担が増してしまいます。

反動をうまくコントロールする方法

自分の意識の水準を上げることができれば、この反動をうまく飼い慣らすことが可能です。一般的には自分が格上の役職や役割にいることです。しかし、それができない場合、同じ条件下で対等であるはずの関係性の場合、結果的に自分の行動や感情が不安定になりやすくなります。

そのため、自分が本当に納得できることだけを選び、納得できないことには無理に従わない姿勢を持つことが重要です。これによって、心の中で抑圧されるものが減り、結果的に周囲との関係もスムーズになります。

正確には、表面上がスムーズという形です。相手の思惑と完全に一致している訳ではないので、正確には人当たり的にまだマシというだけで、モヤっとした何かはあると思います。

相手軸ではなく、自分軸で行動する

それでも、相手に合わせすぎてしまうと、自分の本心を見失ってしまいます。自分の感情や意見を無視して、他人の要望に応え続けるのは、長期的には自分を苦しめることになります。

もちろん、全ての場面で自分の要望を優先するわけにはいきません。しかし、相手軸でばかり行動するのではなく、まずは「自分はどうしたいのか?」を考える習慣をつけることが大切です。

どうすればよいか。まずは自分の不満に気づく

最初のステップとして、自分の不満に気づくことが重要です。どのような場面でストレスを感じるのか、どんな状況で「本当はやりたくない」と思っているのかを振り返ることが大切です。

・本当にやりたいことなのか? ・それとも、義務感からやっているだけなのか? ・自分が我慢しすぎていないか?

こうした問いかけをすることで、自分の行動を見直すきっかけになります。

納得できないことは、納得できないという意思を示す

納得できないことは、しっかりと意思を表明することが重要です。ただし、言葉で「嫌だ」と強く主張する必要はありません。

受け答えだけは人当たりよくしながらも、それとなく意図に従わないようにするのです。それでも、ふんわりと自分の意志を相手に伝えることができます。無理に反発するのではなく、自然な形で自分の立場を明確にすることが、無難な人間関係を築くことにつながります。

まとめ

自分の要望を抑圧し続けると、その反動がどこかで表れてしまいます。そして、無意識のうちに他人にも「〇〇すべき」という考えを押し付けるようになってしまいます。

大切なのは、相手軸ではなく自分軸で行動すること。まずは、自分が本当に何を望んでいるのかを理解し、納得できないことには自然な形で意思を示すことが重要です。

人当たりをよくするためには、まず自分の内面を整えることが不可欠です。そうすることで、よりストレスなく、自然体で周囲と関わることができるようになるでしょう。

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