社交辞令という名のイベントが発生する
転職活動でも社交辞令に出会う
就活の面接中、幾度か面接担当の方から温かいお言葉を頂戴した。就活というものは素晴らしいくらいに自信を奪っていくものです。ただのミスマッチなだけで、人格を否定されている訳ではないものの、それでも落ち込むものです。無理かもしれない、などと落ち込んでいる時にかけられる好意的な言葉(社交辞令?)を良いように解釈して進むことが日課のようなものでした。
お祈りの定型文しかり、社会人としてのオブラートは困ったものです。特に相手の方に悪気がない場合は、困ったものです。以下、多少のフィクションが入りますが、面接での一コマです。
面接での一コマ
広告関係の会社
『いや〜応募者が今回多くてね。美大生や専門学生のそれなりに技術がある子でさえお断りさせて頂いてるんだ。君は職業訓練で何ヶ月かじゃない。それに、これまで普段の中でそういったことをしていた訳じゃない。正直、この先も厳しいと思う。』
『これから新事業を始めるかもしれないので、営業としてなら新事業に取り組んでもらいたい。機会があれば連絡させてもらうつもりだ。また、こういった仕事を望んでる人の為に勉強会を開くこともあるので、それは別件で何週間後かに電話しよう。』
あ、ありがとうございます!
…
…
音沙汰ないですな・・・。きっと忙しいに違いない。
パンフレットを制作したりする印刷会社-1
『へぇ、職業訓練って大したことしないのかと思ったけど、それなりに作れてるじゃない。でも、ゴメンネ。正直、もう来てもらう人は決まってるんだ。その人は経験者でね。良い人がいたら、やはり経験者を取ることになるねぇ…今回は、残念だけど…』
『ただ、君とは今後ビジネスパートナーとして付き合いたいねぇ。』
そ、そんなもったいないお言葉!
…連絡ないですな。きっと景気のせいだろう。
パンフレットを制作したりする印刷会社-2
『3ヶ月かぁ〜。おっ、これなんかいいじゃない。そうだね。忙しいと思うけど、きっとこなしてくれるはず。君の受け応えを聞いて、いいイメージが湧いたよ。』
お任せください!
…あれ、薄っぺらい封筒が届いているな…?
ECサイトを運営する会社
『正直、もうほぼ決まってたんだよね。だから面接する気なかったんだけど、アナタの履歴書何か気になったから呼んでみたんだけど…せっかく採用の人決めてたのに迷うわ…。』
存分にご吟味下され!
…あれ、薄っぺらい封筒が届いているな…??
チラシ・ポスターなどを作ったりする会社
『今回はアルバイトとしての応募だけど、君なら正社員もすぐなれそうだ。無職期間はあるけど、だらだらとしていた訳ではなさそうだし。』
『今回は校正の募集だけど、やりたければ、画像加工やレイアウトなどもそのうち任せていくから。』
縦横無尽の働きを致す所存!
…あれ、定型文のメールが届いているな…。
社交辞令という名のイベントが発生する条件
社交辞令と思えるこのイベント。これが起こる条件として考えられるのが以下のことなどだと思います。
●面接のやり取りなどから、ある程度の好感は持って頂いている。
●世界を知らない感じがかわいそう。レベルの低さなどを優しく教えてあげよう。
●これからお客さんになるかもしれない(不採用)ので、とりあえず褒めとこう。
●鼓舞激励の一つ。ウチでは無理だけど、くじけないでね。
●とりあえずキープの結果、もっと良い人が来たので。
●面接官はOKを出しているが、その他の人がNO。
ちなみに、好感触だから落ちて悪感触だから受かるなどは特に考えなくてもいいと思います。自分の思うことを言えたか、何かしらの思いを伝えることができたか。制作物のクオリティは十分か(できるだけ厳しい人が望ましい)などの不変の部分に意識を集中しておくべきです。
面接担当の方にもよりけりですし、面接官からの評価が良くてもどうしようもないような事情もあるとは思います。性格や雰囲気から職場の向き不向きもあるでしょう。仮に、落ちる時ほど好感触なように感じるとしたならば、
話を進める段階で応募者のミスマッチを感じる
↓
不採用と思う
↓
ある意味、緊張の糸が解ける。
↓
会社と関連づけた評価的目線ではなく担当者と応募者の個人間の目線になる。
↓
世間話のレベルになる。トークが弾んだりする。
↓
その中で、応援したい人には応援の言葉を与えたりする。
といったことだと思うのです。人事担当になったことはないのですが、おそらくこんな感じのことではないでしょうか。
未経験から制作系に、職業訓練などの限られた勉強だけで転職するとなれば、厳しいことは前提の上なので、良いとこだけを見て、できるだけ良いように捉えていきましょう。
本当に簡単な業務から募集している場合などもあり、また、運的な要素もあるので面接の結果はある程度、横に置いておけばいいと思います。どうしても落ち込みますけどね。
自分なりに期間を定め、脇目もふらず行動して結果が伴わなければ、少し立ち止まり勉強と方向性の転換など何かしら変更を加え、また、脇目もふらず行動していく。そのサイクルの繰り返しで、きっと、入れるところは見つかると思います。