訓練の最後にインターン
実習と希望
ポートフォリオ制作が終われば、いよいよ実習(インターン)の時がやってきます。実際は、ポートフォリオ制作並行中です。3ヶ月もあっという間なもので、20歳を過ぎてからはもうまずい勢いで過ぎていきます。
おそらく、実習の一週間ほど前には、自分が行く実習先を決める為に、実習先リストなどが配られるのではないかと思います。それに目を通し、勤務場所や自分がやりたい内容でどこに行きたいかを選びます。
選ぶ基準としては「通勤しやすい」というのが、多くの人の一番の選ぶ基準のようでした。不安とワクワク?でなかなかに教室内はガヤガヤします。
その時、先生の鶴の一声が発せられ…。
先生「えー、残念なお知らせがあります。そこに載っている企業のうち、ここと、ここと、ここと…etcは行く事ができません。」
生徒「!」
ええー!?
先生「誠に申し訳ないのですが、Web講座の生徒の残り物になります。(笑顔)」
何ということでしょう。この救済策の職業訓練にも時代の荒波は容赦なく襲いかかってきていたのです。時代はWebです。残り物なのは残念なものの、残った所でいい所を探す生徒たち。切り替えの早さは、さすが社会人といったところでしょうか。
WebとDTPは、訓練だけを終えた程度では基本的に実習で使えるスキルはどっこいそっこいなので、実習先も多少かぶって提供されていました。逆に言うと、3ヶ月の講座が終わった程度では、さほど差がないという認識です。
実習はどういった所で行うか
私の記憶が確かならば、私たちが行くことのできる実習先の企業の種類としては
・印刷業務
・Web制作
・イラスト制作
・パチンコポップ制作
・チラシ制作
などがありました。他にもあったかもしれませんが忘れました。
先生は話を続けます。
「もしかしたら起こりうる企業の体たらくとして…
かつての受講生で、実際にあった出来事を説明して頂けるようだ。私は話を聞きながらそういった例をイメージして頭の体操をすることにしました。
もしかしたら起こりうる企業の体たらく
雑用しかできない
実習中にやらされたのは、掃除や、データ入力などの雑用ばかりでデザイン制作に関する勉強にならないという事例があったそうです。確かに、実際の仕事において、何もできない新人のうちはいきなり前線で働くことができないように、多少は仕方のない部分もあるでしょうが、程度にはよります。
まったくデザインの仕事を勉強できないのは訓練の実習のプランとしては困りものです。まあ、よくわからないバイトよりはマシです。また、実際に働いても雑用の可能性はあるので、その練習にはなるかもしれません。ポジティブな気持ちと共に、先生に相談しましょう。
社員が全員帰ってしまう
社員が全員帰ってしまって、訓練生ひとりで仕事をする羽目になってしまうことがあったそうです。しかも、トラブルも発生。そういえば、新人が一人になったときなどに限って、クレームやマシントラブルやトイレの排水口の詰まりがあるもの。神様はいたずらなのです。そんなハードな成長のチャンスはできるだけ避けましょう。これも、やる気がない訳ではないことをアピールしつつ先生に相談しましょう。
セクシャルハラスメント
社会に出れば女性社員は避けて通れない洗礼と言われます。嘘です。ただ、意図せず不快な思いをすることもあるでしょう。人によっては下ネタと下品を履き違えている人もいます。男性社員は鼓舞激励などにおいてもどこまでが、適切なラインか見極める必要があるでしょう。これって、人によりますよね。これも、自意識過剰ではないことを前置きしながら、先生に相談しましょう。
その他
上記はあくまで、ひとつの例です。場合によっては、他にもおかしい企業の体たらくがあるかもしれません。その場合は、自分で考え、そして、訓練生同士で考えてみて、どうもおかしいと思ったら、先生を通して訓練所に適切な対応をしてもらいましょう。まあ、これらの例はあまりないとは思いますが、万一に備えて頭の隅にでも入れておきましょう。
実習を開始する
実習がWeb関係に決まることと不安
実習先の希望を取り、私はWeb系の会社に行くことになりました。このときは特にWebがどうこうと考えてなかったのですが、興味がないこともなく、場所も丁度良かったし、いずれはWebも必要なはず。
何より、公正なる「じゃんけん」という方法により、そこへ行く事が決まりました。
コーディングなどはさっぱりだったので、これは雑用コースかと不安ではありました。そうして、実習の初日。かるい憂鬱とワクワクは心に秘め、私は無表情で職場に向かいました。
どうやらマンションの一室を会社にしているようで、デザインなどの制作関係は小さい事務所なども多いです。一般的な会社に比べ、少数精鋭といった感じでしょうか。
従業員の方とお会いしたあとは、しばらくまったりと自己紹介などをしたり名刺を頂いたりした後、訓練生にも仕事を与えられることになります。
考えられる仕事のパターン
考えられる仕事のパターンとしては下記のようなものでしょうか。これも仕事場によって、もっとユニークなものや、何のためにやるのかよくわからないものもあるでしょう。
・模様をペンツールでトレースしての素材作成
・キャッチコピーを考える
・エクセルでのデータ入力
・データの整理
・トンボ(カットする目印になる線)に合わせて印刷物をカット
・営業資料作成
・デザイン用資料収集
・写真の色調補正
・自由にレイアウト
・バナー作成
実際に職場に行くまでは、できることなんて何もないのではないかと思っていましたが、行ってみるとそんなことはなく、カリキュラムに合わせたプランを用意されていました。ありがたい限りです。
DTP訓練生は講座だけなら、触るのはフォトショとイラレだけで、ドリウィとかは触っていないので、フォトショとイラレで完結する仕事を与えられました。
同じ実習先にWeb講座から来ている人がいたのですが、その人は 色調補正や素材作りの代わりにバナーか何かを作る仕事を与えられていました。
作業を行う際に
与えられた仕事はできるだけスピーディーにこなしていきましょう。私には、3か月の訓練で会得した仕事に役立つスキルがありました。
それは、“考えるポーズ” です。
基本座っているので、文字打ちをしている時などはともかく、もともと考えるときの顔がまずいことになっている人などは、考えたりしている間、何もしていないように見えるので、仕事している感を演出したいという浅はかな気持ちがそれを会得させることとなりました。
できる限りそれらしいポーズを取って、しっかり考えているのに手を抜いているように取られないようにしましょう。