やりたいことをやる、社会人になってからだと大変な理由がある

仕事でやりたいことがもたげてきたときに

やりたいと思えることがあるなら手をつけておく

もし、これを読んでいる人が学生など若い方であれば、やりたいことがあるのなら自分の心に偽りなく、最大限やりきっておいたほうがいいです。特に大学生で、暇を持て余しているなんていう状態であれば、起業のまね事でもなんでも、好きなことを仕事にするというような試みはやっておいたほうがいいと思います。

それはなぜかというと、やりたかったことを、技術的に難しいから、自分は馬鹿だから、そもそもそんなにやりたくないし、などと中途半端に諦めて社会人になってしまうと、社会人になってから割りと早い段階で「やりたいこと」が自分の心にもたげてきます。現に私がそうです。

暇な時間はとても大事な時間

学生時代も就活だ出会いだサークル活動だなんだと忙しいのですが、大学生なら1〜2回生の長期休みは、人生の中で限られた自由な時間です。サークル活動でできない方向性のことなどであれば、ただ遊ぶだけでなく、先を見据えた状態で遊んだ方がいいです。

そして、社会人になってからやっぱりやりたかったことをやろうと思っても、やることが難しくなっていくからです。

気持ちさえあれば(具体的な行動が伴う)、案外無理かと思っていることもやってみるとできてしまったりすることもあります(しっかりスキルがあった場合)。しかしながら、社会人になってから好きなこと、やりたいことを行なうのに学生時代よりはハードルが高くなってしまいます。

食べていくために働かないといけないという大前提

お金がないと生活ができない

なによりこれです。やりたいことですぐさま食べていけるほど甘くはありませんので、またしばらく無収入で大丈夫なための貯蓄などが必要になってきますので、働くことは欠かせません。もし、お金が有り余っているなどという場合は、迷うことなどありません。やりたいとき、やってください。人が思うような選択をできないときの最もな理由は「金」です。

さてここで、やりたいことをやらない選択をした。ということはある程度決まったレールを走ろうとした結果(いったんやりたいことを諦めた)だと思うので、非正規雇用などをやりつつ夢を目指すなどの働き方はしていないものと想定して話を進めます。

定時できっかり帰れる仕事はないとして

正社員という働き方だと、なかなか定時で退勤できる仕事というのはないのではないでしょうか。私の周りでは、公務員の人しか聞いたことありません(交友関係がさほど広くないので)。

給与がよい人は聞いたことがありますが、なかなか民間で「そこそこの給与で時間が取れる仕事」というのが見当たりません。こういう仕事は、経理や事務が多く女性が求められていたりするので、副業にある程度力を入れたい狙いがある男性には不利かもしれません。

稼げるけど副業をやりやすい仕事というものに就きにくいきらいがあります。また、すべての時間をその会社に捧げることを暗に求められることが多いと思います。困ったものです。

勤務記録上は、定時でしっかり終わっていたとしても家に帰ってから資料に目を通さなければならなかったり、勤務外でも思いの外業務に囚われる時間が多いものです。

専門職以外の非正規はできれば避けたい

非正規雇用の場合、契約社員や派遣やアルバイトなどなどありますが、できることなら避けておいたほうがいいです。

スキルを認められての契約社員などであるなら、おそらく正社員より多く稼ぐことができ(交渉なども必要ですが)、かつ起業したいなどの思惑がある人にはうってつけの状態になりますが、猫の手を借りたいタイプの雇用の場合は、ただ不安定なだけだと思われます。なお、これは就いている職の業務内容と違うことが「やりたいこと」の場合の話です。

やりたいことに時間を配分していく

費やせる時間(ざっくり)とかかる期間の兼ね合い

さて、ここでフルタイムで働いているとします。土日が休みであれば、自分の時間は週40時間程度は確保できます。一ヶ月で120時間。1年で1440時間。これは、1年のうちの4ヶ月分となります。隔週休みの場合は、おおよそ3ヶ月分です。ちなみに、睡眠時間や生活に使う時間は省いて考えています。

上記の時間を見ると、結構あると思いますが、これはよい働き方をしている人の状態です。この時間から、残業時間や家族に関する時間や付き合いの時間を差っ引いていくことになります。時間がないことはまず前提条件になってくると思うので、こればかりは個体差がありますが、身体を壊さない範囲でできる限り時間を割く必要があるかと思います。

しばらく積み重ねが必要

石の上にも3年のという言葉があるように、新しいことが形になってくるまでには、3年くらいの積み重ねが必要です。3年の積み重ねが必要とする細かな検証などは省きますが大体そのような感じで捉えていただければと思います。先人が言っている人間の本質的なことは正しいはずです。上記の1年で3ヶ月分の蓄積がされるとすると、仕事をしながら好きなことをやれる状態にしようとすると、単純計算で12年間の歳月が必要になります。

新卒で仕事をスタートしたとしたら、空いた時間に少しずつ好きなことが形になってくるのは、36歳になっているということです。平均起業年齢も、ちょうどここらへんで、着々と準備をした独立起業が行われるタイミングなのでしょう。もし、その好きなことで仕事としてやっていくのなら、さらにビジネスとして軌道に乗せるため、何年か必要になるでしょう。

社会の状況は今と同じではない

とすると、10年前には想像できなかったことが普通に行われているのですから、12年後にやりたいことをやろうとしても状況が変わってしまっていて、スキルなどの積み重ね直しが必要だったりするリスクもあります。というしに、状況が変わると思った人たちがそれに向けて行動を変えるので社会も変わっていくという感覚がしますが。

とすると、できるだけ20代半ばまでの早い段階で挑戦するか、40代手前の盤石(と思える)体制が整ってから挑戦するというパターンになるかと思います。

他にやりたいことがある状態で働き続けるのはなかなかに苦痛だと思います。ましてや、中堅の年齢になっての勝負はあくまでそれまでの勤務の延長でできることで挑戦することがベターで、そうでなければ、よくある脱サラというパターンになります。

どこかでは「退職」「転職」「契約形態の変更」などのアクションが必要になってくると思います。時間を買うという必要が出てくるのです。

ハードル

By: Sara – CC BY 2.0

自分の中だけではないハードル

身近な人の反対や世間の目

伴侶や子供ができていたり、親の干渉が強かったりすると、その人たちの意向も関係してくるので、実行が難しくなってきます。単純に生活のために必要な費用があるので、独身時代より身軽ではありません。上記の確保時間から、関わりの為の時間が引かれていきます。

また、失敗した時の生活の最大のリスクヘッジである両親を、自身が若いうちは、まだ両親も現役バリバリのため、経済的に(実際は不安を抱えていたとしても)強く見える親の存在自体が、そもそもの心の保険になります。しかし、年齢を重ねてくると、むしろ経済的に支えていく必要がでてくるということもあります。

周囲から安定に見える形というもの

また2014年現在、多様な働き方も少しずつ(おそらく都会で)増えてきていますが、それでも親の世代の働き方や、安定のイメージから、自分から退職したり、賃金を減らしたり、時間を買うという行動はなかなかにして反対されがちです。

公務員の人気が高い昨今、普通に就職して、普通に給料を得る。そして、足りない分は妻がパートに出る。そんな働き方が「安定」「普通」を感じられ、反対が少ないケースではないでしょうか。感情だけで捉えると、相手も働いて稼ぐことに関して自信を持っていないと、旦那が退職するという挑戦は認められないと思います。

年齢を重ねるほど気になってくる部分

また、相手方の親の目や世間の目など周囲の目を気にする人には、とてもつらい時期がやってきます。衝動が伴うほどやりたいことというのは、だいたいが一見理屈にかなっていないことだったりするので、説得が難しかったりします。周囲の目がつらい状態に入ってしまうかもしれません。お金もない、時間もない、共通の話が出来る人がいない、などでしばらく楽しめない状態になります。

人間、楽しい時の成長が高いので、無心で楽しめている状態というのが最もベストです。しかしながら、向上させたいことは、状況的に難しく考えてしまい過ぎない若いうちに行っておくのがやはりいいのかと思います。

社会人になってからやりたいことをやるために

適度な稼ぎがあって、土日が休みなどという人は、多少仕事が退屈でも、その仕事を続けながら週末起業や趣味などでやりたいことを満たすことがおすすめです。趣味でやっていても、半分起業のつもりで行えば、ビジネスとして成り立つようなモデルになっていたりするかもしれません。

むしろ、時代的に下手に収益化を考えて行動するよりも、ただただ好きだから面白いからで動いている方が、やりたいことを実現する近道だと思うのです。

自分としても、そういった仕事に最初から就けていたら、今のような動き方はしていなかったと思いますが、どうなんでしょう。そんな働き方できている人、あまり見たことありません。いたら教えて欲しいくらいです。

さて、結論として社会人になってからやりたいことをやろうと思うと

・貯金をする(勉強時間確保の為や時間短縮費用の為)
・節約する(必要なものとそうでないものを認識して購入する)
・周囲の反対があっても譲れない部分は無理やり行なう(関係壊れる覚悟/悪者になる覚悟)
・できるだけ周囲に協力してもらえるように説得を重ねる(段階的説得含)
・寝る時間を押して時間を割く

上記のようなアクションが必要になってくると思います。上記のことでできそうにないことが多いほど、やりたいことをやるためのハードルが上がり、おそらくよほどの「運」が必要になってくるでしょう。自分に可能なことかどうか、行動の前には考えて置いたほうがよいでしょう。なので、暇と思えるような時間があるのなら、何かしら自分がやりたいことには時間を割いておいたほうがよいのではないでしょうか。

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