早く帰るのに仕事の早い遅いは関係ないから、まずは慌てるのをやめようか

定時に毎日帰れているか

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あなたの職場での定時はいつでしょうか?変動労働性であれば、深夜になったり早朝になったりするとは思いますが、一般的な会社員であれば、概ね8〜10時始業の17時〜19時終業ではないでしょうか。電車などの交通機関もそれに合わせて混雑しますね。

さて、その定時時間に毎日帰れているでしょうか?日本人はサービス残業が多いなどと言われていたり、1時間あたりの生産性が低いなどと言われていたりしますが、自分自身を見てみたときはどうでしょうか。定時で帰れることのほうが少なくなったりしていませんか?

今の職場で自分を客観的に見たときには、平均的な退社時間より早い人でしょうか?それとも遅い人でしょうか?いつも早く定時で帰れているとしたらいったん問題ありません。逆に、平均的な退社時間より遅い残業する人になってしまっているとしたら、毎日定時で帰れるようになりたいですね。

早く帰ることができたら

早く帰ることができたなら、空いた時間で家事育児に参加したり、勉強する時間に充てることができたり、自分の好きなことをしたり、副業をする時間を確保できたりしますね。時間が空けば空くほど好循環になってきます。

私もなかなか早く帰ることができない方の人間なので、早く帰る人たちを尻目になんとも言えない気持ちを抱えて仕事をすることもあります。そのような思いの中で、職場の早く帰る人と遅く帰る人を眺めていて、気づいたことを書いていきたいと思います。

なお、平均的に職場のほぼ全員が毎日帰るのが終電とかの職場は、ブラックな職場だったり、意識高い職場だったりするので、ただただ辛いだけなら転職するのが吉でしょう。あくまで、平均的に定時〜残業1時間くらいで帰れる職場の場合の話です。

早く帰るために意識すること

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早く帰る人になるためには、まず認めなくてはいけないことがあります。自分の能力不足だということを。早く帰るための段取りや切替能力が不足していることを。

早く帰るために意識することは、仕事を早く処理することではありません。仕事を切り上げることに集中することです。そして、仕事を切り上げるために、捨てる勇気と余裕を持った見積もりを持つことが必要です。

見積もりの結果、定時を超えるタスクは捨てて帰ればよいのです。

いくら1つ1つの仕事の処理が早くとも、定時間際に1時間かかるタスクをこなそうとしてしまっていては早く帰れるはずがありません。8時間で終わらないボリュームのタスクを1日でやろうとしてしまっていては早く帰れるはずがありません。

あなたが今日も早く帰れていないとしたら、捨てる勇気と余裕を持った見積もりのどちらかができていないということになります。帰ることができていない原因の本質は、タスク処理の設計ミスにあります。

早く帰れていない現状からが早く帰る状態に変化するためには、今の仕事のやり方から何か捨てるか、今の仕事の見積もりを見直すか、どちらかを行う必要があります。

早く帰る人を観察してみると

会社員として働いている人なら、同僚の帰るタイミングはだいたい分かるものです。一度観察してみてほしいのですが、いつも早く帰っているあの人は本当に仕事ができる人でしょうか?

仕事ができると感じる人もいるでしょうし、そうでもない人もいると思います。その人は、だいたいどのくらいに帰るか、ということが決まってこないでしょうか。

仕事ができると思える人でも遅く帰る人もいるわけですが、あくまで退社時間はその人の属性として紐付いてきます。仕事の量や質を差し置くと、早く帰るか遅く帰るかは、仕事内容よりも人で決まってくるところがあります。

早く帰る人の時間の内訳

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仕事が少なくて早く帰る人は、仕事が少なくて仕事を捨てるなどの悩みが生まれていません。見積もりに誤差があったり、1つ1つの仕事のスピードが遅かったりしても、十分に定時までに収まります。その時暇な人や新人などがそうでしょう。

仕事が多くて早く帰る人は、今日やらないと他人に迷惑がかかる仕事だけを選んでそれ以外を捨てています。その人が理解している範囲で他人に迷惑がかかる仕事は残さずに帰ります。ベテランなどがそうでしょう。

個人的に受ける印象としては、早く帰る人は仕事を受け止めすぎず、深堀りしすぎず、適度に受け流していく、そのような雰囲気をまとっている気がします。

遅く帰る人の時間の内訳

仕事が少なくて遅く帰る人は、定時までの時間フルでその仕事の質を高めようとしています。もしくは、時間いっぱいに終わるペースで仕事をしています。そこに、追加で仕事が入ってくることで、定時をオーバーしていきます。

仕事が多くて遅く帰る人は、今日やらないと他人に迷惑がかかる仕事だけを選んだとしてもボリュームが多いです。または、その日は帰れる状況だとしても、1週間や1ヶ月で見て仕事を進めている傾向があります。

個人的に受ける印象としては、遅く帰る人は仕事を受け止めたら、納得行くまでしっかりと自分がやり切る、そのような雰囲気をまとっている気がします。

早く帰る人と遅く帰る人の違いは

簡単に両者を比べて単純化すると、遅く帰る人は早く帰る人よりも、1つのことに時間を掛けているか、1つ以上のことをやっている、ということになってくるかと思います。

遅く帰る人が早く帰る人に変化するためには、1つのことをやる時間を減らすか、1つ以上のことをやらないようにする、ことが必要なので、自分の仕事を振り返ってみるとどちらのアプローチが必要か見えてくるかもしれません。

1つのことにかかる時間が多いなら、タスクをできる限り分割したり、途中で切り上げて集中力を保ったり、ツールを工夫したり、早く帰っている人がどういったやり方をしているかをリサーチします。

1つ以上のことをやっているなら、やってしまう原因は何なのか。周囲との差別化としてやっているのか、トラブル防止策として先手を打っているのか、早く帰っている人がやっていなくて自分がやっていることを比べます。

どちらのアプローチが必要かを見つめ直して、早く帰るためのタスク設計に変えることが、早く帰るために必要な次の工程となります。

自分以外の原因も探り相談もする

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とはいえ、他人と関わって仕事というのは行うものであるからして、自分の努力だけではどうしようもないことも往々にしてあるのが難しいポイントです。もちろん自分の努力でどうにかなる点は取り組むことは必須です。

しかし、1つのことをやる時間を減らせない理由として、謎の工程があったり、依頼の説明不足だったり、1個の仕事がやたら重い(データ量が無駄に多くてPC処理が追いつかないなど物理的な面も含め)ことがあったりするかもしれません。

また、1つ以上のことをやらざるを得ない理由として、担当者の意思疎通のため、余分に資料を作る必要があったり、チームで早く帰る人の仕事を補完する役割になっていたり、説明がしにくい水面下の関連タスクがあったりするかもしれません。

仕事の稼働率が適正量を超えて高いのかもしれません。納期が短いと今日やらないといけない仕事が増えるので、回転率の高いタスクを多く持ってしまっていると、早く帰る可能性は減ってしまいます。

仕事の難易度が高いと感じたり、今日やらないと他人に迷惑がかかるものが多いと感じた場合は、仕事の割り振りの問題の可能性もあるので、上司や同僚に相談してみることも必要です。

自分から言うのは弱音を吐くみたいに感じるかもしれませんが、上司も業務内容を完全に把握していないかもしれません。遅く残っていることが続くと上司も気に掛けてくるかと思うので、そのタイミングで相談できることはしてみましょう。

これで、ある程度早く帰れるようになったら、仕事の割り振りの問題が大きかったといえるでしょう。

帰れない本質を捉える

しかし、早く帰れるようになったとしても、思った時間に帰れてないのであれば、あなたが帰ることができない原因の本質は仕事量ではありません。

そもそもに、定時が来たら帰る。ということさえ心に固く誓ってしまえば、勇気さえあれば、仕事量に関わらず帰ることはできます。ヒンシュクを買うことを恐れず、時計の針が定時を迎える時点で帰り支度をすればよいのです。

が、現実はなかなかそうはいきませんし、実際にそういった選択ができる人は稀なのではないでしょうか。

今月の家賃や食費、光熱費を確実に払っていかないといけないのです。また視線が冷たいものになったりして、長く働きにくいかもしれません。そういったプレッシャーの中、ヒンシュクを買うことを恐れないというのは、なかなか難しいことです。

見積もりが狂っているケース

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しかし、ヒンシュクを買うことを恐れない、という心構えは実際にヒンシュクを買うかどうかは置いておいても大事な心構えです。言い替えればブレない強い心です。

思い返してみてください。仕事を行うとき、引き受けるとき、ぼんやりとこのくらいはかかるだろうな、という見積もり時間が頭に浮かんでいるでしょう。

浮かんではいても、実際に自分が計画にするときの見積もりは、頭に浮かんだ見積時間を調整した時間になってはいないでしょうか。体裁上恥ずかしい、説明がしにくい、もっと早くしろ、といった理由から実際の想定工数から目を背けたりしていないでしょうか。

自分の仕事に対する見積もりは概ね正しいものです。あとは、見積もりどおりに守りきることです。働くなかで、必要な工数を消し込むような圧力が外から内から発生するので、その圧力に負けているのでしょう。

体裁を取り繕った見積もりではなく、自分が本当に思っている見積もりを守れないと残業は確定します。早く帰っている人は、きっとそこを守りきっています。うまく説明しながら、代替案を実行しながら。

受けてはいけない仕事を引き受けていることはないでしょうか?言い方は悪くなりますが、良かれと余計な仕事をしていないでしょうか?

実は帰りたくないケース

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また、根深い原因が隠れていることもあります。
思い返してみてほしいのですが、やる気に満ちている日より、全然やる気がない日のほうがスムーズに早く帰ることができたことはないでしょうか。

これは、早く帰りたくない、まだ仕事をしたい、と思っている時は、遅く帰ることになり、逆の場合はある程度で切り上げてさっさと帰ろうとするからです。

つまり、無意識下で、定時より遅い退社時間を体内時計にセットしているのです。ある程度の仕事は終わっているものの、もう少しやっておきたい、深堀りしておきたい。これは、捨てることができていません。仕事が楽しい状態になるとこの危険はあります。

生活の観点から残業代が必要、早く家に帰りたくない、トラブルが起こる可能性がある、今の成果を維持できず評価より下がる可能性がある、というような理由が背景にあるとき、これも早く帰ることはできません。

なぜなら、早く帰ってはいけないと本心では思っているので、その本心に抗うような行動は取れなくなります。

この場合は、この本心を打ち消すまでは帰れないので、その本心を打ち消すような対策を取る必要がありますので、解決までには長い時間を必要になってきます。

出世や副業で生活費を捻出する方法を手に入れる、トラブル防止策が安心できるものになるまで精査する、がむしゃらに働く以外の方法で評価を得るようにする、といったことはすぐできるものではありませんので。

早く帰るために、より働かないといけないというジレンマに捕らわれることになってしまうのが、お金やトラブルの不安が理由になっていると、クリアにする難易度は高いかと思われます。

早く帰るために

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早く帰りたければ、早く帰るという結論を出せるような環境を整えることが先に必要です。小手先のテクニックはやるに越したことはないですが、テクニックだけでは早く帰れません。

個人の努力で考えることといえば、単純に仕事のスピードアップのための知識ストックやプログラミング、Excel数式、アイデアの引き出し、など対策があると思います。

また、発生したタスクですぐ処理できるものは先延ばしせずその場で処理するという方法も大事なことです。そういった努力や工夫をすれば早く帰るという目的に近づく面もあることはあります。

ですが、そういったスキルが影響する部分は質や成果の問題で、早く帰れるかどうかの本質ではありません。能力がないことが原因なのでは?と考えがちですが、能力がなくても帰っている人はいます。

プログラムで作業を自動化したとしても、1つの仕事が早く終わっても、処理しようとするタスクが定時までに処理できない量や水準であれば、早く帰ることはできません。

タスク量の見積もりがうまくできていないか、見積もりから目を背けざるを得ない現実が横たわっています。仕事が多かろうと少なかろうと、自分が本心から「早く帰る」という結論を出せる材料を揃えるまでは帰れません。

「早く帰る」という結論を出すのに必要な材料は人それぞれです。転職の可能性だったり、他からの収入だったり、働かなくてもいい強みだったり、なんとかなる自信だったり、恥ずかしい気持ちだったり、込み上げる怒りだったり、やる気のメリハリだったり、人それぞれです。

何かを捨てるという決断をするために、他人と自分とでは必要な前提条件が違うことも心得ないといけません。もともとのキャパシティや特性、信念、キャリアパス、何一つとして同じものはありません。

とどのつまりメンタル

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早く帰る人、遅く帰る人はだいたい固定されてきますが、自分が遅く帰る人のグループに属してしまうと、自尊心がダメージを受けたり、不公平感に苛立ちを覚えたりしてしまうものです。

自分は仕事ができないのか……なぜ自分ばっかり遅くなるのか、自分はそんなにも仕事の組み立て方が悪いのか……抱えている仕事やクライアントの癖が強いのではないか…などあらゆる雑念が湧いてくるものです。

とはいえ、仕事を家にお持ち帰りすることで、あの人は早く帰っているのかもしれません。本当のところは分かりません。人と比べすぎると、身動きが取れなくなってしまいます。

仕事ができないなら、できないで仕方ない。割り切るしかない部分もあります。不安が大きいなら、その不安を打ち消す前向きな行動があるはずです。自分にとって最適な方法が。

早く帰れていないなら、現時点では、割り切りの訓練が足りてないだけなので、自分ルールに従って割り切る訓練していけば必ず早く帰れるようになります。

力を入れすぎずに、日々を過ごしましょう。力を入れたい日があるなら早く帰れないことよりも、どれだけの成果が挙げられたかをまず考えましょう。

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